太陽光発電

太陽光発電に関するよくあるご質問

Q1.太陽光発電と太陽熱温水器はどう違うの?
太陽エネルギー利用には光を電気に変換し利用する方法と熱に変換しエネルギーを利用する方法の2通りがあります。 太陽光発電は太陽の光エネルギーをシリコンなどの半導体により直接電気エネルギーに変換するものです。 太陽熱温水器は太陽光で水をお湯に変え熱エネルギーとして利用するシステムです。
Q2.なぜ発電するの?
太陽電池は半導体の一種であり、太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換するもので、半導体が光を受けると 内部に電子エネルギーが与えられ電流が起きる性質を利用したものです。 半導体はそれぞれ電気的性質の異なるN型シリコンとP型シリコンがありこれをつなぎ合わせた構造になっています。 太陽電池に光が当たると、その光エネルギーは太陽電池内に吸収され、 これにプラスとマイナスを持った粒子(正孔と電子)が生まれ、マイナスの電気はN型シリコン側へ、 プラスの電気はP型シリコン側へ多く集まります。 このため太陽電池の表面と裏面につけた電極に電球やモーターをつなぐと電流が流れます。これが太陽電池の原理です。
Q3.雨や曇りなど天候によって発電量は左右されるの?
太陽電池の発電量は入射する光の強度に比例します。曇りでは晴天の1/2~1/10、雨天では1/5~1/20になります。
Q4.ゴミやホコリも発電量に影響するの?
晴天が続き太陽電池にゴミやホコリがつけば発電量は3~5%ダウン することもありますが、雨風で洗い流されるとほぼ元の能力に回復します。 一般の住宅地区では塵などの汚れは降雨で流されるので、掃除の必要はほとんどありません。 また、木の葉や鳥の糞などが、部分的に付着しても発電量が大きく損なわれることはありません。 ただし、交通量の多い道路の隣接地域では油性浮遊物が付着し降雨だけでは流されない場合があります。 平均的な都市部での汚れによる出力低下はおよそ5%です。
Q5.夜はどうすればいいの?蓄電池なんかはあるの?
現時点では蓄電池への蓄電コストがプラスとなるため、電力会社の配電線とつなぎ、夜は電力会社の電気を利用します。 住宅用は、昼間に余った電気は売り、夜は電力会社の電気を買うシステムを採用し補助金の対象としていますが、防災用システムでは蓄電池を使用したシステムも設置しています。
Q6.太陽電池を蓄電するには?
太陽電池は太陽光により発電しますが、太陽電池自体に蓄電の能力はありません。 蓄電の際は別途二次電池を備えた太陽電池システムが必要となります。
Q7.積雪の日も発電するのですか?
積雪の場合は太陽電池の発電量は期待できません。 傾斜を持たせた太陽電池モジュールアレイ上の、光が届く程度のわずかな積雪であれば太陽電池セル部の蓄熱と、周囲の気温上昇により一部の雪が溶け雪が滑り落ちます。 一方、積雪量が多く太陽電池に光が届かなければ、発電はできなくなりますので、雪が多い地域では、雪がパネルから滑り落ちる角度で設置し、積雪以上の高さの補高台に設置する等考慮が必要です。
Q8.太陽光発電の長所は?
  • クリーンな発電方式です。 太陽光発電は、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換するので、物理的あるいは化学的変化を伴いません。発電時に一切の排出物の発生がなく、可動部分も無いため騒音の発生もありません。
  • 発電のためのエネルギー源は太陽光であり非枯渇エネルギーであり、且つ長寿命です。
  • 必要に応じて小規模なものから大規模なものまで、自由な設置が容易にできます。
  • 環境に優しいエネルギーを導入することで、各自治体における住民意識の向上や、企業のイメージアップに貢献することができます。
Q9.太陽光発電の短所は?
  • 他の発電設備に比べると、発電効率が低いため、ある程度の面積が必要となります。しかし、屋上・屋根等遊休スペースに設置することが可能です。
  • 発電出力は日射がある昼間しか発電できず、季節・時刻・天候に左右されます。また、夜間は発電できません。しかし通常は電力会社の電力と連携することにより負荷に安定した電力を供給できます。また目的に応じて蓄電池を設けて発電可能な昼間に電気を貯めておき、夜間や災害時の停電時にその電気を使用する防災システムもあります。
  • 技術進歩と市場の広がりで価格は下がってきていますが、まだ他の発電システムに比べると備発電単価は割高です。国策として太陽光発電拡大には様々な補助金が準備されています。
Q10.集合住宅として、一軒あたりどのくらいの太陽電池容量が必要ですか?
個々の家庭における電力消費量は、その地域も含めた生活状況等により大きく異なりますので、標準的な例として紹介します。一般家庭の平均年間消費電力は4482kWh(住環境計画研究所『家庭エネルギー統計年報』1996年版)という統計値もあり、この場合には4kW程度の太陽電池を設置することで、使用電力の量をほぼまかなうことが可能です。 設置可能なスペースがある場合、4kW×戸数分の容量の太陽光発電システムが望ましいのですが、十分な設置面積が得られない場合、共用部分の電力のみまかなうシステムとします。
Q11.kW(キロワット)とkWh(キロワットアワー)の違いはなんですか?
kWとは瞬時の発電電力を示し、キロワットアワーとは1時間あたりの発電電力量もしくは、 ある時間帯・1日等の消費または発電電力の時間積算値を示します。 10kWの発電を5時間続けた場合、10×5=50kWhの発電電力量となります。
Q12.電圧は100V、200Vのどちらでも使用できるの?
住宅用システムは100V、公共産業システムの場合、3相3線200V出力が標準です。 また、特別に単相3線105/200V回線用に製作することも可能です。
Q13.建物はシステムの重さに耐えられますか?
10kWシステムを設置する場合、太陽電池モジュール及び架台の重さは約3000kg程度であり、この重さが約75~85m2の面積に分散されます。また質量だけでなく、設置条件によって異なる風圧や積雪過重の検討も必要です。建物の強度については、建築設計した会社や設計事務所に確認しておくことが安全です。
Q14.設置傾斜角度はどのくらいが最適ですか?
太陽電池の発電量の面では全国平均的には30度前後が最も有利ですが 設置工事やメンテナンスのことを考えると地域によって差があり、 発電量が数%しか変わらない20度から30度程度の傾斜角度での設置が多く採用されています。
Q15.設置できる屋根に方位は関係ありますか?
方位による違い 方位により発電量に差が出ますが設置が不可能ということはありません。できるだけ方位を確認して設置することをお勧めしています。
Q16.影の影響はありますか?
下記のような影響があります。なるべく太陽電池に影がかからないように工夫することが重要です。
  • 薄い影(山、ビル、樹木、電柱等の影)が太陽電池にかかった場合、発電率が低下しますがゼロにはならず 影の部分でも周囲からの散乱光により1/10~1/3程度発電します。
  • 落ち葉など不透明物体が太陽電池の表面に張り付いた場合、 その物体により遮られる光の量による発電量の低下以上に太陽電池の発電量は低下します。 長期間その状態が続くと、光の遮蔽された部分のセルが高温となって 特性が低下するホットスポット現象が発生する場合があります。通常は太陽電池内部にバイパスダイオードが取り付けられていますので、この現象の発生が防止されています。
Q17.パワーコンディショナの設置場所はどこがいいのですか?
パワーコンディショナの設置環境・条件は使用温度0度~40度、湿度85%以下程度です。 これらの条件を満たす場所として、放熱、点検スペースの確保等の理由からも電気室や機械室に設置される例が多くなっています。